もう少し犬らしいところが残っていたらあれだけど、何も知らなければ普通の男の子。
それに──。
「……なあに?」
じっとハルの顔を見ていると、視線に気付いたハルがこっちを向いて。
不意に見つめ合ってしまったわたしは「ううんっ」と、慌てて顔を逸らした。
ほんの少しだけ、顔が熱くなる。
坂井さんとか、みんなが好きになるのも無理ないか。
普段あまり意識しないようにはしてるけど……ハルはやっぱりカッコイイ。
もし……もしも、ハルがこのままずっと人間の姿のままだったとしたら……。
「ハルは学校で気になる女の子とか、いたりしないの?」
「え?」
「ほら、ハルっていろんな人から、好きとか言われてるでしょ?その中で、特別気になる人とかいないのかなーって」
「気になる?」
「うん、好きな人っていうのかな……」
自分でもハルに何を聞いているんだろうって思う。
でも、ここまで聞いたからには、引くに引けなくて。



