「多分、気づかれちゃったなって思ったし、小林さんは茶化したりしないって……真面目に聞いてくれるって思ったから、話したの」
浅間さんの言葉に、ただただ目を見開く。
「あ、でもね、小林さんに話して……先輩のこと、気になるっていうか、やっぱり好きなんだって思った」
「気付かせてくれて、ありがとね」と、はにかむ浅間さん。
「わたしは何も……」
ただ、話を黙って聞いていただけ。
それなのに「ありがとう」なんて、困る。
それに、お礼を言わなきゃいけないのは、あたしの方かもしれない。
だって……。
浅間さんの言葉を聞いて、胸にじんわりと広がる温かい気持ち。
それは喉の奥をキュッと締め付けて、目頭が熱くなる。
「小林さん?」
黙り込んでしまったわたしの顔を、浅間さんが覗き込む。
今の気持ちを何て伝えたらいいのか分からない。
それに、好きな人の話をする浅間さんの姿が、あの子と重なって見えて、近づくことへの恐怖もある。
だけど……。



