「あっ……」
「ごめんっ……」
パチッと浅間さんと目が合ったわたし。
なぜだか咄嗟に謝っていて、浅間さんはキョトンとした後に、少し顔を赤らめながら、フッと笑った。
「なんで小林さんが謝るの」
「えっと……」
戸惑うわたしの元に、浅間さんはゆっくり歩いて近づいてくる。そして、
「小林さん、今から帰るところ?」
「あ、うん」
「家、こっち方面だっけ?私とは逆かぁ」
心なしか、少し残念そうに浅間さんは言ってくれて。
「小林さん、この後予定ある? もし急いでなかったら……ちょっと話聞いてもらっちゃダメかな?」
「え……」
思いがけない言葉に、正直困惑する。
今までのわたしだったら、断って立ち去っていたかもしれない。だけど──。
「うん、大丈夫」
さっき先生に、橋本くんに、ハルに、あんなことを言われたばかりだから?
……ううん、これはわたしの意思。
わたしも浅間さんと話をしたいと思ったから、頷いた。



