「……失礼します」
一階にある職員室の引き戸を恐る恐る開けると、担任の先生がすぐに気づいて手招きしてくれた。
「ごめんね、急に呼び出しちゃって」
「とりあえず座って」と、隣の席の椅子を用意され、わたしは言われるがままに腰かける。
たぶん、すぐには終わらない話ってことだよね……。
何だろうと少し緊張していると、
「小林さんは、やっぱりまだ馴染めない感じかな?」
「え?」
「あ、ごめんね。他の先生方からも、小林さんが何ていうか……クラスに馴染めてなさそうっていうか、少し浮いたように見えるって声をいただいて」
「あ……」
痛いところを突かれてドキッとして、わたしは思わずうつむく。
「まだ引っ越してきたばっかりだし、小林さんのペースでもいいと思うんだけど、百瀬くんの方は結構もうみんなと仲良くなってるでしょ?ふたりの間で差が大きくなるのも、小林さんにとって良くないかなって思ってて……」
ここでもやっぱりハルの話。
比べられれば比べられるほど苦しくなって、わたしはぎゅっと膝の上の拳を握った。



