「そっ、そうかな?」
「うん、なんつーか、人懐っこいとことか。そういえば、あいつまだ戻って来ないの?」
あ、そうだよね。
似てるっていっても、まさか本当にハルが犬だなんて思わないよね。
「ハルは……」
切り離された話題に、正体がバレてないことに安心しながらも、続ける言葉に戸惑う。
でも……。
ハルに目を向けると、純粋なまん丸な瞳でわたしを見ていて。
「ハルはもう戻って来ないかもしれないの」
わたしの声は夕焼けに染まる道に、静かに響いた。
「え、マジで?」
「うん。みんなにも言わなきゃなんだけど、なかなか言えなくて……」
苦笑しながらわたしが言うと、「確かに、すごいことになりそうだもんな」と、橋本くん。
それもそうなんだけど、わたしが言えないのは……と、思っていると、
「だから最近、元気ねぇの?」
ハルを撫でていた手を止め、橋本くんはスッと立ち上がる。



