イケメン男子はわたしのワンコくん!



少し日の落ちかけた夕方。

わたしとリードに繋いだハルは、いつもより少しだけ遠くまで散歩に出た。


「毎日、一緒に歩いてたよね」


それは学校までの通学路。

朝はハルの方が早起きで、ほぼ毎日わたしを起こしてくれていて。

……まあ今も、吠えて起こしてくれるんだけど。

行きも帰りもハルのファンの子に囲まれたりして、大変な時もあった。


だけど、とっても楽しくて。


いつも見る同じ景色なのに、こうして歩いていると違う景色のようで……。

ハルはすぐそばにいる。それなのに、ほんの少し寂しい気持ちになってしまっていると、


「あれ、小林?」


急に誰かに名前を呼ばれて、わたしは声のした方を見た。

すると、わたしを呼んだのは、


「橋本くん……」


制服に学校のカバンに、スポーツバッグ。


「今、帰り?」

「うん、部活あって」

「部活って、何やってるの?」

「サッカー」

「え、そうだったんだ!」


橋本くんがサッカー部だったなんて、知らなかった。

わたしが「すごいね」と続けると、「すごくなんかないよ、田舎の弱小チームだし」と橋本くん。