「ねぇ、イヌスタでもティックティックでも何でもいいから、ハルくんの連絡先教えてくれない!?」
「もちろんハルくんに了承得てからでいいから!」
今日も今日とてクラスの女子に囲まれて。
聞かれるのは相変わらず、ハルのことで。
「あの、えっと、ハルとはわたしも連絡が取れないっていうか……その、えっと、ごめんねっ!」
決めていた言葉があったのに言い切れなくて、ペコっと頭を下げて、わたしは教室を飛び出した。
放課後、今日最後の授業が終わるなり、咲ちゃんは部活のミーティングがあるということで、急いで行ってしまった。
そこに、待ってましたとばかりに集まった女子達。
質問攻めにはなるけれど、一応わたしの話はちゃんと聞いてくれるし、みんなハルのことを一生懸命に思ってくれているだけで、悪い人達じゃない。
だから今日こそは、ちゃんと言おうと思っていたのに……。
土壇場で逃げてしまった自分自身に、「はぁ」とため息をつく。



