俺たちの青春の半分は恋でできている ~信じてますか? 運命の恋~

「……冗談でも言っていいことと悪いことがあるんだけど」

 低い声で僕が言い返すと、中村が慌てて僕に向かって両手を合わせる。


「ご、ごめんて。そんな怒んなよ」

「いや……僕の方こそ、ごめん」


 いつもならこの程度の軽口くらい、うまくかわせるはずなのに。

 なんだかイライラしてる自分自身がイヤになる。


『フラれて精神不安定になってるんだから、そっとしといてやれよ』

『今までメンタルおばけだと思ってたけど、案外普通なんだな、アイツも』


 そんなことをヒソヒソ話す声が聞こえてくる。


 勝手なことを言いやがって。

 別れたとは言ったけど、フラれたなんてひと言も言ってない。


 けど……その通りかもしれない。


 ウソカノ契約を解除しただけで、こんなにも自分のメンタルが不安定になるなんて思ってもみなかった。

 今までこんなにも陽菜に依存していたのかと、自分でもびっくりする。

 僕が終わらせた関係なのに……後悔しかない。