「そんなことはどうだっていいんです! でも……心配させないでくださいよ」
陽菜が泣きそうな顔で僕のかたわらにしゃがみ込む。
「なんで陽菜がそんな顔するの?」
「だって、楓先輩は……」
「ウソカレだから? ウソなんだから、放っておけばいいのに」
「せ、先輩! もし誰かに聞かれたりしたら――」
陽菜が声をひそめてぱぱっと周囲を見回す。
「別によくない? こんな関係、バレたらバレたときなんだし」
なんかもうどうでもよくなってきちゃった。
だって、ウソカノ契約なんてすべきじゃなかったんだってわかっちゃったからさ。
「どう……しちゃったんですか、先輩?」
陽菜が固い声で言う。
「あのさ、もうやめよっか」
「え……なにをですか……?」
表情をこわばらせる陽菜に、くすっと笑ってみせる。
「わかってるでしょ? ウソカノ契約を、だよ」
「……」
しばらくの間そのまま固まっていた陽菜が、ハッとした顔をする。
「そ、そうなんですね! 先輩、やっと本当に好きな人ができたんですね!」
「え? いや、そういうわけじゃ――」
「よかったじゃないですか。ひょっとして、あのカワイイ女子マネさんですか? 最初に約束しましたもんね。お互い本当に好きな人ができたらやめるって。だから、全然おっけーですよ」
「ちょっと待って、陽菜――」
「どうしますか? 『楓先輩が浮気したから』なんてウワサは流せないですし、『実際付き合ってみたら、思ってた感じと違ったから』みたいな理由が無難でいいですかねえ」
陽菜が明るい声でまくし立てる。
陽菜が泣きそうな顔で僕のかたわらにしゃがみ込む。
「なんで陽菜がそんな顔するの?」
「だって、楓先輩は……」
「ウソカレだから? ウソなんだから、放っておけばいいのに」
「せ、先輩! もし誰かに聞かれたりしたら――」
陽菜が声をひそめてぱぱっと周囲を見回す。
「別によくない? こんな関係、バレたらバレたときなんだし」
なんかもうどうでもよくなってきちゃった。
だって、ウソカノ契約なんてすべきじゃなかったんだってわかっちゃったからさ。
「どう……しちゃったんですか、先輩?」
陽菜が固い声で言う。
「あのさ、もうやめよっか」
「え……なにをですか……?」
表情をこわばらせる陽菜に、くすっと笑ってみせる。
「わかってるでしょ? ウソカノ契約を、だよ」
「……」
しばらくの間そのまま固まっていた陽菜が、ハッとした顔をする。
「そ、そうなんですね! 先輩、やっと本当に好きな人ができたんですね!」
「え? いや、そういうわけじゃ――」
「よかったじゃないですか。ひょっとして、あのカワイイ女子マネさんですか? 最初に約束しましたもんね。お互い本当に好きな人ができたらやめるって。だから、全然おっけーですよ」
「ちょっと待って、陽菜――」
「どうしますか? 『楓先輩が浮気したから』なんてウワサは流せないですし、『実際付き合ってみたら、思ってた感じと違ったから』みたいな理由が無難でいいですかねえ」
陽菜が明るい声でまくし立てる。



