俺たちの青春の半分は恋でできている ~信じてますか? 運命の恋~

 はぁ、はぁ、はぁ、はぁ……。


 だいぶ走ったけど、なかなか咲希に追いつけない。

 ひょっとして、もう家に着いてんのか?


 家の近くの公園に差しかかったとき、公園の中でしゃがみ込む人影が目に入った。


「咲希!」

 思わず大きな声で名前を呼ぶと、咲希が撫でていたネコが、ぴゅっと逃げていく。


「あ、ご、ごめん……」

「ううん、気にしないで。そろそろ帰ろうと思ってたし」

 そう言いながら咲希がその場で立ちあがる。


「それより海斗、そんなに慌ててどうしたの? 財布でも忘れた? お金貸そうか?」

「ち、違うし! そんなんじゃねえし」


 いつまで小学生のチビだと思われてんのかな、オレ。


「そうじゃなくて……あのさ、咲希。オレとの約束……覚えてる?」

 心臓が飛び出してきそうなくらい大きく打ち始める。


 オレが咲希の目をじっと見つめると、咲希もじっと見つめ返してくる。


 咲希の高校の卒業式の日。

 オレは一度咲希に告白して……見事にフラれた。


 でもあのとき、咲希が約束してくれたんだ。

「今は、ごめんなさい。……だけど、海斗が大学に入学して、それでもわたしのことが好きって気持ちが変わっていなければ」って。


 もちろん、咲希もフリーだった場合に限るって注釈付きだけどな。