俺たちの青春の半分は恋でできている ~運命の恋って信じてますか?~

「……ごめんなさい!」


 ぱっと頭を下げると、俺の方を一度も見ることなく花沢の背中が遠ざかっていった。


 ……ちょっと待って。

 俺、フラれた……のか?

 本当に?

 今度のも、運命の恋じゃなかった……ってこと?

 今度こそって、本気で思っていたのに。


 ……これでいったい何回目だっけ。

 九回目……は、たしか去年のクリスマス直前だから……。


「十回も撃沈して、まだ諦めてないんだー、桜輔(おうすけ)

 呆れたような声がして、後ろを振り返る。


 ま、見なくてもわかってるんだけど。


「うるさいよ。栞奈には関係ないだろ」


 集合場所から少し離れた場所まで連れ出したはずなのに、バッチリ見られてるし。

 しかも、一番見られたくないヤツに。


 あーサイアク。


 わしゃわしゃと髪をかきむしる。


 百瀬(ももせ)栞奈(かんな)とは中学から同じ陸上部で、陸上部強豪校のここ桜坂(さくらざか)高校に一緒に進学した。

 仲はまあ、悪くはないと思っている。

 けど、中学んときから、なぜか俺にだけ当たりが強いんだよな。

 なんか俺、栞奈の気に障ることでもしたか?

 全然心当たりないんだけど。