「私………宇野くんのこと、何にも知らないな。」 ぽつり。 家族のことも、好きな⾷べ物も、 どんな⾳楽を聴くのかも。 屋上でタバコを吸って、 淡々としたことを⾔って、たまに笑う。 ただ、それだけ。 「……今、何してるんだろ。」 帰り道は隣にいたのに。 急に、遠い。 スマホを⼿に取る。 連絡先は、まだない。 「……そっか。」 何も知らない。 なのに、⾃分の“明⽇”を少し預けている。 変なの。