ダウナーちゃんは死にたがり


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校⾨を出ると、夜気がひやりと頬を撫でた。

並んで歩く。

微妙な距離。

近すぎず、遠すぎず。

伊織はブレザーの袖に⼿を半分埋めたまま、ぼんやり前を⾒ている。

「今⽇さ」

「ん」

「なんで起こしてくれたの。」

「⾵邪ひかれたら後味悪い。」

即答。

伊織はくすっと笑う。

「ほんと、⾃分基準。後味気にしすぎでしょ」

「⼀貫してると⾔ってくれ。」

信号待ち。

⾚。

街灯が伊織の横顔を照らす。

その横顔は、昼間より少しだけ脆く⾒えた。