ダウナーちゃんは死にたがり


***

あっという間に時間は過ぎ、気づけば4時間⽬。

教室にチャイムが鳴り響く。

先⽣の号令に合わせ、伊織は机に背をつけてぼんやりと座る。

⿊板に書かれる⽂字、クラスメイトの鉛筆の⾳――

すべてが、遠くで響くような感覚だった。

ふと、窓際の席を⾒て気づく。

亮哉がいない。

瞬間的に、頭の中で屋上の⾵景がフラッシュバックする。

昨⽇の午後、タバコの煙と⾵に揺れる彼の姿。

直感的に、亮哉は屋上にいると分かった。

伊織は⼩さく息を吐き、机の上に⼿を置いたまま淡々と⽴ち上がる。

「体調が優れないので、保健室に⾏ってきます」

先⽣に向かって、⼀声告げる。