* * * 翌⽇。 教室のドアを開けると、いつも通りの光景が広がっていた。 クラスメイトの声。 椅⼦のきしむ⾳。 ノートをめくる⾳。 その中で、亮哉の姿が⽬に⼊る。 机に肘をつき、暇そうにぼんやりと前を⾒つめている。 伊織はなにを考えるでもなく、ふらりと亮哉の机に近づいた。 トントン、と、机を軽く叩いた。 「おはよ。」 表情はいつも通り。 眠たげで、無気⼒なまま。 ⼝調も淡々としていて、短く、⼒が抜けている。