"Mr&Mrs Ogiwara detective office" 事件簿1

そうして今日相談に来る気になったそうだ。

昨日は結局優弥は帰ってこなかったそうで、ラインには友達と会って飲みすぎたので、彼の家に泊めてもらったとか言い訳の言葉が並んでいたらしい。

彼女は夫と離婚するかどうかはまだ決めてはいないらしい。

でも、相手の女の素性を知りたいという事と慰謝料が請求できるなら夫が黙って持って行った宝石類と時計の換金分つまり夫が彼女に渡したお金は取り返したいという事だった。

圭介は話を聞いて優弥が持ち出したと思われるものの一覧表を作るように彼女に指示した。

それをもって先日優弥が換金した買い取り屋に行ってその金額を調べてくるように陽太に指示した。

相手の女の名前や住所などはわからないと言われたので、まずはその女の素性を調べるべく次回二人が合う時に尾行をすることにした。

千沙には夫の携帯を見てできるだけの情報を取るようにお願いして、捜査の金額面の折り合いをつけてお引き取り願った。

その後会議でこの後の調査方針が決まった。

だが、この女実に巧妙でなかなか実態がつかめない。

長坂優弥に伝えていた大井小百合(おおいさゆり)30歳はすべて嘘だった。

それが分かったのは渋谷の事務所に夏目がたまたま陽太との尾行のすり合わせに来た時だ。

ホワイトボードに張られた大井小百合の隠し撮りの写真を見て

「あれっ、この女4年前に俺が担当した。結婚詐欺の女じゃないか」

「ええ~、夏目さん詳しい素性調べられます?」

と圭介が食いついた。

「ああ、当時一緒に捜査した奴がまだ刑事やってるから調べてもらいます。あと住所もわかると思いますよ。執行猶予が5年付いたからまだ猶予期間中だったと思うので変わっていないかもしれません。そいつにまた同じような事をしてる可能性があると言って現住所を調べてもらいます」

「お願いします。でも変なとこから足がつくもんだな。また同じことを性懲りもなくやってるって事だな」

「ですね。でも、4年前に38歳だったはずです。かなり若く見えるんですよね。妹と同じ年だと思ったのでよく覚えてるんですが…」

「なんと、今42歳で30歳と言って通るって事ですよね?一度会ってみたいなあ。どうやって化けてるんだ、化粧か?でも体だって年相応になってくるんじゃないのか?」

と圭介は結花に聞いてくる

「知らないわよ。でも42歳ならそろそろいろんなところが垂れてくるのかなあ?肌の張りもなくなってきて、だからこんな事で男から巻き上げるのはもうあまり長くやれないと思って執行猶予期間終わるまで待っていられなかったんじゃない?」