「おい。客寄せパンダがこんな所で油売ってたらダメでしょ」
その時、前方からドスの効いた声が聞こえてきた瞬間。
突然櫂理君が私から勢いよく剥がれ、何事かと視線を向けると、そこには彼の首根っこを掴みながら闇深い笑顔を浮かべている圭君が立っていた。
「別に俺じゃなくても圭が居れば十分じゃねーかよ。もう女共に囲まれるのは嫌なんだ!」
すると、まるで駄々をこねるように櫂理君は何とかその場に留まろうとする。
「そんなんで賞金獲れるわけないでしょ。いいから、さっさと戻るよ」
けど、圭君は容赦なく櫂理君をそのまま引き摺り、教室へと引き返した。
あの櫂理君を片手一つで従わせるのは、おそらくこの学校内では圭君しかいないと思う。
そんなことを切実に思いながら、折角なので櫂理君達の出し物を見に行こうと、私達もこのまま彼等に付いて行くことにした。
「………え。凄すぎ……」
そして、教室の前に辿り着くと、そこには秋葉原顔負けの西洋調な執事&メイドカフェが出来上がって、思わず感嘆の声が漏れる。
内装はまるでお屋敷の一室を再現したように、赤色のカーテンと絨毯が敷き詰められ、真っ白なクロスが掛けられたテーブルの上には可愛らしい花瓶とマグカップが置かれていた。
他にも、壁には絵画が飾られていたり、一体どこで手に入れたのか。天井には立派なシャンデリアが吊り下げられていたりでかなり本格的。
その中で、一際異彩を放つ執事コス姿の櫂理君と圭君。
彼等の周りには尋常じゃないくらいの女性客が群がり、用意された白いソファーの前で無数のフラッシュが焚かれている。
そして、その脇にはちゃっかりと撮影料千円という、なかなかにエグい金額か書かれていて、思わず二度見してしまった。
「流石だわー。でも、確かに暴力行為を封じられている最強コンビを好き勝手に出来るのは、この時しかないかも。あたしも写真撮ろうかな」
「一回千円だけどいいの?」
すると、何やら惹きつけられるようにふらりと撮影の列に並ぼうとするので、私は冷静に突っ込んでみた。
というか、この数だったら百万円狙わずとも、売上だけでかなりの額が見込めそうな気がするけど……。
それにしても、これでは櫂理君が逃げ出したくなるのも無理はないと思う。
いくら賞金のためとはいえ、こんなにフラッシュを焚かれたら誰だって嫌な気分になる。
…………というか。
私だって執事コスの櫂理君撮りたいのに。
文化祭とはいえ、知らない女の子達ばっかり櫂理君を撮っているのは、何だか見てて悔しくなる。
家に帰ったら、もう一回執事コスしてくれないかな……。
相変わらず凄まじくモテる彼等を、側から見守りながら内心そんなことを目論んでいた時だった。
その時、前方からドスの効いた声が聞こえてきた瞬間。
突然櫂理君が私から勢いよく剥がれ、何事かと視線を向けると、そこには彼の首根っこを掴みながら闇深い笑顔を浮かべている圭君が立っていた。
「別に俺じゃなくても圭が居れば十分じゃねーかよ。もう女共に囲まれるのは嫌なんだ!」
すると、まるで駄々をこねるように櫂理君は何とかその場に留まろうとする。
「そんなんで賞金獲れるわけないでしょ。いいから、さっさと戻るよ」
けど、圭君は容赦なく櫂理君をそのまま引き摺り、教室へと引き返した。
あの櫂理君を片手一つで従わせるのは、おそらくこの学校内では圭君しかいないと思う。
そんなことを切実に思いながら、折角なので櫂理君達の出し物を見に行こうと、私達もこのまま彼等に付いて行くことにした。
「………え。凄すぎ……」
そして、教室の前に辿り着くと、そこには秋葉原顔負けの西洋調な執事&メイドカフェが出来上がって、思わず感嘆の声が漏れる。
内装はまるでお屋敷の一室を再現したように、赤色のカーテンと絨毯が敷き詰められ、真っ白なクロスが掛けられたテーブルの上には可愛らしい花瓶とマグカップが置かれていた。
他にも、壁には絵画が飾られていたり、一体どこで手に入れたのか。天井には立派なシャンデリアが吊り下げられていたりでかなり本格的。
その中で、一際異彩を放つ執事コス姿の櫂理君と圭君。
彼等の周りには尋常じゃないくらいの女性客が群がり、用意された白いソファーの前で無数のフラッシュが焚かれている。
そして、その脇にはちゃっかりと撮影料千円という、なかなかにエグい金額か書かれていて、思わず二度見してしまった。
「流石だわー。でも、確かに暴力行為を封じられている最強コンビを好き勝手に出来るのは、この時しかないかも。あたしも写真撮ろうかな」
「一回千円だけどいいの?」
すると、何やら惹きつけられるようにふらりと撮影の列に並ぼうとするので、私は冷静に突っ込んでみた。
というか、この数だったら百万円狙わずとも、売上だけでかなりの額が見込めそうな気がするけど……。
それにしても、これでは櫂理君が逃げ出したくなるのも無理はないと思う。
いくら賞金のためとはいえ、こんなにフラッシュを焚かれたら誰だって嫌な気分になる。
…………というか。
私だって執事コスの櫂理君撮りたいのに。
文化祭とはいえ、知らない女の子達ばっかり櫂理君を撮っているのは、何だか見てて悔しくなる。
家に帰ったら、もう一回執事コスしてくれないかな……。
相変わらず凄まじくモテる彼等を、側から見守りながら内心そんなことを目論んでいた時だった。



