__三十分後。
グループトークに写真を送ってから数分経たないうちに男二人の所在が分かり、旧校舎の屋上まで連れ出して問い詰めるやいなや。
答える気配がなさそうなので、俺は莉子を抱きかかえていた男の胸ぐらを掴み、そのままフェンス際まで引き摺り出した。
「おい、離せ!俺達は坂上に金で雇われただけで、それ以上のことは何も知らない!」
命の危険を察知したのか。
男は急に焦りだし、必死で弁解するも、俺はそいつの話を右から左へ聞き流す。
そして、胸ぐらを掴んだまま男を片手で持ち上げると、フェンスの外に放り出し、宙に浮かせた状態で男を静かに睨み付けた。
「このまま死ぬか?」
「ぎゃああああ、ごめんなさいっ!吐きます!全部吐きます!だから、殺さないで下さい!」
地面が見えた瞬間、男は発狂し出し、涙ながらに懇願してくる。
ここは三階建てだから、手を離せばおそらく無事では済まないだろう。
その恐怖で我を失った男は先程と打って変わり、坂上のこと、車に乗っていた男達はやはり暴力団員であること。
それから、暴力団事務所の所在地など、宣言通り洗いざらい話してくれた。
ただ、肝心の莉子を連れ去った場所までは本当に知らないようで。
俺は舌打ちすると、男をフェンスの内側に引き戻した瞬間、コンクリートの床にそいつの体を叩きつけ、そのまま強く胸板を踏みつけた。
「ああああの櫂理さん、おおおお俺全部話しましたけど?」
未だ解放されないことに男は尋常じゃない程震え出し、まるで悪魔を見るような目で俺を見上げる。
「何言ってんだ。ここからが本番だろ?」
どうやら、話せば終わりだと思っていたこの男の戯言を鼻で笑い飛ばすと、骨を折る勢いでこいつの胸を足で圧迫させた。
その光景に怖気付いたもう一人の男は、隙を見てこの場から駆け出した直後。
側で立っていた優星に背中を思いっきり蹴られ、勢いよく地面に倒れ込む。
「俺らから逃げるなんて良い度胸してるね」
そして、間髪入れず圭はそいつの前に立ちはだかると、ニヒルな笑いを浮かべ、着ていた学ランを床に放り投げた。
それが合図となり、俺は踏み付けている男をボールのように蹴り飛ばすと、そこから俺達の容赦ない制裁が始まる。



