「藤井さん、今度こそ答えてくれる?」
三浦さんの声で、はっとした。
「今回のこと、───全部、ちゃんと“仕事”なの?それとも、もっと余計なもの、混ぜてない?そろそろちゃんと答えて?」
否定したいのに、言葉が出ない。
その沈黙を、三浦さんは見逃さない。
やわらかく、逃げ道を提示するようでいて。
逃がしているようで、完全に囲っている言い方。
「ちゃんと理由があるなら、それごと選べばいいのよ」
喉が、じわじわと苦しくなる。
このまま黙っていたら、全部流されてしまう。
青砥さんは隣にいるだけだ。
私がここでしっかり自分の足で立たなければなんの意味もない。
そう、分かる。
だから───
私は、ゆっくりとパソコンを引き寄せた。
指先が冷たい。
でも、止めない。
開いたのは、共有フォルダじゃない。
自分で拾って、繋いで、消さなかった記録。
見ないふりをしないために、残してきたもの。
「……これ、私が確認していたデータです」
画面を切り替える。
ログ、契約、承認履歴。
並べて、削って、残した差分。全部がここにある。
「本件だけじゃありません」
自分の声が、少し遠く感じる。でも、はっきりしていた。
確たる意志を持ってここにいるということを、証明するために。
三浦さんの声で、はっとした。
「今回のこと、───全部、ちゃんと“仕事”なの?それとも、もっと余計なもの、混ぜてない?そろそろちゃんと答えて?」
否定したいのに、言葉が出ない。
その沈黙を、三浦さんは見逃さない。
やわらかく、逃げ道を提示するようでいて。
逃がしているようで、完全に囲っている言い方。
「ちゃんと理由があるなら、それごと選べばいいのよ」
喉が、じわじわと苦しくなる。
このまま黙っていたら、全部流されてしまう。
青砥さんは隣にいるだけだ。
私がここでしっかり自分の足で立たなければなんの意味もない。
そう、分かる。
だから───
私は、ゆっくりとパソコンを引き寄せた。
指先が冷たい。
でも、止めない。
開いたのは、共有フォルダじゃない。
自分で拾って、繋いで、消さなかった記録。
見ないふりをしないために、残してきたもの。
「……これ、私が確認していたデータです」
画面を切り替える。
ログ、契約、承認履歴。
並べて、削って、残した差分。全部がここにある。
「本件だけじゃありません」
自分の声が、少し遠く感じる。でも、はっきりしていた。
確たる意志を持ってここにいるということを、証明するために。



