「俺が彼女と話す。ルシアンたちは違う調査を」
「承知いたしました」
納得がいかないものの、背筋を伸ばしたルシアンが素早く頭を下げて立ち去っていき、役人たちもそれに続いた。
ずっと身体をこわばらせていたレーナだったが、緊張の糸が解けて思わずハーッと息を吐いた。
「怖がらせてすまない」
しかし気を抜いてはいけない。目の前にいるのはこの国の王太子なのだ。
オスカーから声をかけられたレーナは緩んでいた気を張り直して前を向いた。
「王太子殿下とは知らず、先日はご無礼を……。どうかお許しください」
深々と頭を下げるレーナの肩に、オスカーがやさしく手を添える。
「俺が無事だったのは君のおかげだ。あのとき言っただろう? 君は命の恩人だと」
そんなふうに言われると照れ臭くなり、恐縮しながら視線を上げた。
オスカーのやさしい眼差しに心を奪われたレーナは、眉目秀麗な彼から目が離せなくなってしまう。
「ご無事でなによりです」
「君が見たのは、近い未来の出来事を予見する予知夢だ。そういう夢は昔からよく見るのか?」
「そ、そんなたいそうなものではありませんが……変な夢を見るようになったのは、二ヶ月ほど前に事故に遭って頭を打ったあとからです」
「承知いたしました」
納得がいかないものの、背筋を伸ばしたルシアンが素早く頭を下げて立ち去っていき、役人たちもそれに続いた。
ずっと身体をこわばらせていたレーナだったが、緊張の糸が解けて思わずハーッと息を吐いた。
「怖がらせてすまない」
しかし気を抜いてはいけない。目の前にいるのはこの国の王太子なのだ。
オスカーから声をかけられたレーナは緩んでいた気を張り直して前を向いた。
「王太子殿下とは知らず、先日はご無礼を……。どうかお許しください」
深々と頭を下げるレーナの肩に、オスカーがやさしく手を添える。
「俺が無事だったのは君のおかげだ。あのとき言っただろう? 君は命の恩人だと」
そんなふうに言われると照れ臭くなり、恐縮しながら視線を上げた。
オスカーのやさしい眼差しに心を奪われたレーナは、眉目秀麗な彼から目が離せなくなってしまう。
「ご無事でなによりです」
「君が見たのは、近い未来の出来事を予見する予知夢だ。そういう夢は昔からよく見るのか?」
「そ、そんなたいそうなものではありませんが……変な夢を見るようになったのは、二ヶ月ほど前に事故に遭って頭を打ったあとからです」



