「私がお会いしたのは……背が高くて、ブロンドの髪色の方でした。お名前を聞いたらそう名乗られたんです」
訝しい顔をしていたルシアンだったが、レーナが口にした身体的特徴を聞いて表情を一変させた。
堂々と王太子の最側近であるルシアンの名をかたる、ルックスのいい人物はこの王宮にひとりしかいない。
「彼女を放せ」
考え込むルシアンの背後から男性が現れて、ふたりのあいだに割って入った。
レーナの両脇に立っていた男性たちは、波が引くようにさっと後ろに下がっていく。
「あ、ルシアン様!」
「だから私がルシアンで、このお方は王太子であらせられるオスカー殿下だ」
イライラとしながら訂正をした男性が本物のルシアンで、五日前に出会った美しい容姿の男性は王太子のオスカーだったと、レーナはこのときあらためて理解した。
知らなかったとはいえ、王太子を相手に無礼な発言をしていたのではないかと不安になり、あわてて両手を前に組んで頭を下げる。
「彼女は犯人じゃない。逆だ。毒のことを教えてくれた」
「お言葉を返すようですが、それならなおさら調査せねばなりません。なにか知っていた証拠です」
「彼女は“予知夢”を見ただけだ」
オスカーの言葉を聞き、ルシアンは不思議そうな顔をして首をひねった。
実際に口には出さないものの、まさか夢の話を信じたのかと言わんばかりの表情だ。
訝しい顔をしていたルシアンだったが、レーナが口にした身体的特徴を聞いて表情を一変させた。
堂々と王太子の最側近であるルシアンの名をかたる、ルックスのいい人物はこの王宮にひとりしかいない。
「彼女を放せ」
考え込むルシアンの背後から男性が現れて、ふたりのあいだに割って入った。
レーナの両脇に立っていた男性たちは、波が引くようにさっと後ろに下がっていく。
「あ、ルシアン様!」
「だから私がルシアンで、このお方は王太子であらせられるオスカー殿下だ」
イライラとしながら訂正をした男性が本物のルシアンで、五日前に出会った美しい容姿の男性は王太子のオスカーだったと、レーナはこのときあらためて理解した。
知らなかったとはいえ、王太子を相手に無礼な発言をしていたのではないかと不安になり、あわてて両手を前に組んで頭を下げる。
「彼女は犯人じゃない。逆だ。毒のことを教えてくれた」
「お言葉を返すようですが、それならなおさら調査せねばなりません。なにか知っていた証拠です」
「彼女は“予知夢”を見ただけだ」
オスカーの言葉を聞き、ルシアンは不思議そうな顔をして首をひねった。
実際に口には出さないものの、まさか夢の話を信じたのかと言わんばかりの表情だ。



