あれから何ヶ月か経ち。
受験が終わってしまった。
「………普通に試験難しかったのに……、受かっちゃったなんて……。」
お母さんの学校は、普通に偏差値が高い。
偏差値60超えの私の成績なら大丈夫だ、とはお母さんは言っていたが
お母さんの学校の偏差値はバリバリ60後半である。
男子がいる学校なんて、最悪だけど……
ステータスは、行こうと思っていた女子校より数倍魅力的だ。
「ひなちゃーん♡オ・メ・デ・ト♡」
「ぅわッ、お母さ……じゃなくて、ママ……、」
家に帰るなり、お母さんが私を抱き締めた。
…痛い。かなり、痛い。
「ま、ママ?ちょっ、痛いって」
「いやーーん♡ひなちゃんなら受かると思ってたわ〜♡ほんっとうに、自慢の娘よぉ〜〜♡」
や、ヤバい。圧し潰される……!?
「あらやだ力入れすぎちゃった♡」
やっとお母さんから離してもらえた。
マトモに呼吸できなくて、死ぬかと……、
「あっ、そーだママの学校ね、地味に遠いじゃない?」
「……そういえば、」
電車を何本も乗り継がなくちゃいけなくて大変だからなあ……、
そういえば、学校には寮があるらしいけど……
まさか、まさかね?
「ひなちゃんは寮にはいってもらいまーす♡」
「嫌嫌嫌嫌嫌嫌無理無理無理無理無理」
「えー、なんで?」
普通に考えてみて。
寮、って事は、流石に男女は分かれてる。
でも、同じ空気を吸って同じ場所に住むってことだよね?
バッタリ会う可能性もある訳だよね??
無理。
絶ッッッッッ対に、無理!!!!!
「寮に住むくらいなら高校やめる!!!」
「そんなのダメよぉ」
「なんで!!!」
「…… ひなちゃんが大人しく言うこと聞いたら 、やめようかなぁ〜って思ってたんだけどぉ 〜…」
お母さんはにっこり笑うと、私にこう言った 。
「ひなちゃんの男嫌い矯正の為に、“男子寮”編入ね ♡」
「……………は?」
………… なんて?
女子を
男子寮に
いれる????????
「なっ………ま、ママッ!?何言って……」
「ひなちゃんを寮にいれるとなるとね、女子寮が満パンだから、部屋を無理矢理増やすことになるのよぉ〜。」
やってくれ。
その位はしてくれ。
実の娘が獣に襲われたらどうしてくれるんだ
「ちょーど、男子寮に一個だけ部屋が空いてたのよぉ♡」
「んなっ……んな理由で!!!!」
「大丈夫よ〜♡その寮は訳あって、普通の男子寮と隔離してるからぁ〜♡」
「はっ、か、隔離!?」
隔離されるってことは………やばい奴らなんじゃ…!?
「安心していいわよぉ〜♡ その寮には4人しか居ないしぃ、その子達全員女の子のこと、大っ嫌いだからぁ♡」
「…………へ」
「なら、利害の一致、お互い大嫌い♡安心でしょ♡」
………それは
安心だと言っていいものなのか――!?
✧·˚⌖. ꙳✧·˚⌖. ꙳✧·˚⌖. ꙳✧·˚⌖. ꙳✧·˚⌖. ꙳✧·˚⌖. ꙳✧·˚⌖. ꙳



