約束を超えた先で、君を待つ。

それから数日が過ぎた、八月の終わり。

お母さんの面会だけは許可することにしたわたしだけれど、相変わらず陽太くんの面会は断り続けていた。

「月音、本当に会わなくていいの? 毎日陽太くん来てくれてるのよ?」

「……うん。いいの。どんな顔したらいいか、わからないし」

「……でも、月音を心配してくれてるんだから……」

「そんなのわかってるっ!」

「月音……」

叫ぶ体力すらないのに、お母さんは毎日わたしをイライラさせるからもう嫌だ。

あれ以来、ご飯もまともに食べられなくなった。炭酸も飲もうと思えなくなった。外に出たいと思えなくなった。治療するために入院しているはずなのに、どんどん体重は減り数値は悪くなっていくばかり。

「月音。お願いだからご飯少しでも食べて?」

お母さんがお味噌汁の入ったお椀を口まで運んでくれるけれど、

「……いらない。お腹空いてない」

わたしは顔を背けて拒否する。

数日間ボーッとしていたら、本当にお腹が空かなくなってきた。それはショックなのか、現実逃避なのか。自分でもよくわからないけれど、今は何もしたくないし誰とも会いたくないし話したくない。