約束を超えた先で、君を待つ。

「――きね、月音!」

「っ……! あ、れ。陽太くん……?」

ハッと気がつくと、目の前には陽太くんの姿。いつのまにかお昼を過ぎていたようで、どれだけボーッとしていたのかと自分に驚く。

「月音、ボーッとしてどうした? メッセージも返事こねぇし、心配だから顔見にきた」

「え……ごめん。気付いてなかった……」

重い手を持ち上げてスマホを手に取ると、何時間も前に陽太くんから何通もメッセージが届いていて。

"月音、今日は調子どう?"

"おーい"

"まだ寝てる?"

"大丈夫か? 返事できないほど体調悪い?"

"とりあえずこれから行くから"

そのどれもがわたしを心配している言葉たちで、胸がきゅっと痛む。

「やっぱ体調悪い? さっきおばさんにも会ったんだけど、元気なさそうだったから」

「……ううん、大丈夫。ありがと」

"半年もつかどうか"

先生にそう言われてから、ずっと記憶が無い。あれから何日経ったのかも、正直よくわかっていない。多分、メッセージの履歴を見るにあれは昨日の出来事だったのだろう。それすら曖昧なほどに、わたしの頭はあの言葉を理解することを拒否していた。

陽太くんに話しかけられて正気に戻ると、嫌でもあの言葉が頭の中をぐるぐると回る。

半年? なにが? わたしが? 半年しかもたない?

それはつまり、死ぬってこと……?

そう考えると、急に心臓がバクバクとしてきて視界が回る。呼吸が早く浅くなって、苦しくなって肩が上下する。