約束を超えた先で、君を待つ。

「……陽太くん」

「ん?」

「連れてきてくれて、ありがとう」

隣を向いてお礼を告げると、

「こちらこそ。一緒に見れて楽しかったよ」

笑顔が帰ってきてわたしも笑う。

しばらく二人で暗くなった夜空を見つめていると、山本さんがわたしたちを見つけて走ってきて。

「もう、早く戻りなさい! 陽太くんも! 面会時間終わり!」

「はーい」

山本さんに叱られて、二人で立ち上がり陽太くんを見送ろうか、なんて話しながら歩き始めた時。

「――あ、れ?」

――くらりと、視界が揺れた。

「……月音? 月音!? どうした!?」

「よ、うたくん……あ、れ、なん、か……」

陽太くんの顔が、焦ったように歪んでいる。だけど、その姿はすぐにぐるりと回り始めて。

「月音! ……月音! しっかりしろ!」

――意識を失う直前、泣きそうな顔をした陽太くんを見たような気がした。