約束を超えた先で、君を待つ。

***

迎えた、花火大会当日。

「良かったな、無事に中庭行けそうで」

「……うん。その代わり今日一日検査だらけだけどね」

「それでも熱が下がって本当に良かったよ」

わたしはこの一週間ひたすら安静に過ごし、なんとか熱が下がったため今日の花火大会は中庭に行けることになった。

もちろん、先生からは体調に注意するようにきつく言われているけれど。

ただ、熱が続いていたことから今日は花火大会が始まるまでは検査をしつつ安静に、ということになっている。午後になり陽太くんが来てくれて、誰よりも喜んでくれて嬉しかった。

「じゃあ陽太くん。今日は月音のこと、よろしくね」

「はい! おばさんも許可してくれてありがとうございました!」

「いいのよ。月音が花火見たいなんて言ってくれて、嬉しかったもの。じゃあ月音、お母さん仕事行くからね」

「うん。ありがとう。ばいばい」

面会に来ていたお母さんが帰り、病室にはわたしと陽太くんの二人きりになる。

いつもならすぐ陽太くんが喋り始めるのに、今日はそのまま黙っているから気になって陽太くんを見ると、真っ直ぐにわたしの方を見ていて驚いた。