約束を超えた先で、君を待つ。

「……陽太くん」

「ん?」

「一緒に、花火見てくれるの……?」

「当たり前じゃん! 花火だけじゃなくて、月音のやりたいこと全部やろう! あ、もちろんここでできる範囲のことだけど!」

当たり前だと言ってくれる。わたしのやりたいことをやろうと言ってくれる。そのことが、わたしにとってどれだけ嬉しいことか。どれだけ幸せな言葉か。

多分、陽太くんは全然わかってない。

わかってないからこそ、すごく嬉しい。

「……うん、夏休み、楽しみたい」

「よっしゃ! そうと決まったらまずは山本さんに確認だろ? して、月音んとこのおばさんにも許可とんないと。あとはー……あとは追々考えるか!」

ケラケラ笑い始めた陽太くんに、わたしも微笑む。

こんなにも楽しみだと思える夏休みは、初めてかもしれない。