「そうだ。来月の初めに花火大会あるよな!? 中庭から見れるんじゃね?」
「あぁ……なんか毎年見に行く人もいるみたいだよ」
毎年お母さんにも看護師さんたちにも見に行ったら?と言われるものの、断ってきた。一人で見たって虚しいだけだから。窓の向こうから花火の音が聞こえるのが嫌で、その日は大体イヤホンをして音楽を流しながら布団に潜り込んでいたっけ。
「あ、でも面会時間に間に合わないのか……」
「んー……あ、そういえば……確かその日は許可が出れば面会時間も伸ばしてくれるって言ってたような……」
「それだ! 一緒に中庭に見に行こう!」
「でも、先生が許可してくれるかは……」
「大丈夫だって。とりあえず俺、山本さんに頼んでみる!」
楽しみだなあと呟く陽太くんの笑顔はキラキラとしていて、眩しいくらいだった。
花火大会なんて、小学生の時に行った以来だ。あの時は病気とは無縁の生活で、こんなことになるなんて想像もしていなかった。毎日が楽しくて、笑顔が溢れていて。そんな過去と今の自分の現実を比べると、どうしても苦しくなってしまうから。だから去年までは花火は見たくなかった。
だけど今年は、そうじゃなくなるの……?
「あぁ……なんか毎年見に行く人もいるみたいだよ」
毎年お母さんにも看護師さんたちにも見に行ったら?と言われるものの、断ってきた。一人で見たって虚しいだけだから。窓の向こうから花火の音が聞こえるのが嫌で、その日は大体イヤホンをして音楽を流しながら布団に潜り込んでいたっけ。
「あ、でも面会時間に間に合わないのか……」
「んー……あ、そういえば……確かその日は許可が出れば面会時間も伸ばしてくれるって言ってたような……」
「それだ! 一緒に中庭に見に行こう!」
「でも、先生が許可してくれるかは……」
「大丈夫だって。とりあえず俺、山本さんに頼んでみる!」
楽しみだなあと呟く陽太くんの笑顔はキラキラとしていて、眩しいくらいだった。
花火大会なんて、小学生の時に行った以来だ。あの時は病気とは無縁の生活で、こんなことになるなんて想像もしていなかった。毎日が楽しくて、笑顔が溢れていて。そんな過去と今の自分の現実を比べると、どうしても苦しくなってしまうから。だから去年までは花火は見たくなかった。
だけど今年は、そうじゃなくなるの……?



