約束を超えた先で、君を待つ。

「だけどどうしようもねぇんだよ! 悔しくてたまんねぇけど! 助けたことに後悔なんてないんだよ! それは本心で、でも月音と一緒にいたかったのも本心で。……だから、月音には残りの人生を、しっかり生きてほしいんだよ。俺みたいに、悔しい気持ち抱えてほしくねぇんだよ……」

「陽太くん……」

「俺は、もう月音の背中を押すことしかできないんだよ。一緒に行けないんだ。後悔があるとしたら、月音の笑顔がもう見られないことだけだよ」

「っ……」

そんなこと言わないでよ。背中なんて押さなくていいのに。ただ私を一緒に連れて行ってほしかっただけなのに。

「なぁ月音。笑ってくれよ。最後に。笑ってくれよ」

無理だよ。笑えないよ。こんなに泣いてるのに、笑えるわけないじゃない。

「生まれ変わったら、今度こそ馬鹿なことはしない。無茶はしない。新しい世界で、もしまた月音と出会うことができたら。……俺はもう、間違えないから。月音をひとりぼっちになんてしないから。……だから」

「っ」

「ちゃんと人生を全うして、それから会いに来い。ちゃんと生きて、精一杯生きて。それで、また会おう。その時は、ずっと一緒にいよう」

つらくて、苦しくて、泣きながら首を横に振ることしかできない。

「大丈夫。俺、どんな姿になっても必ず月音を見つけるよ。だから会いにきて。先に、新しい世界で待ってるから」

……そんなことを言われたら、わたし、どうしたらいいかわからないよ。

「だからお願い。最後に、笑って。俺、月音の笑顔が一番だいすきなんだから」

気が付けば、陽太くんの身体は白いキラキラしたものに包まれ始めていて。

もう時間がない。直感でそう思った。