ゴースト・ガード~超人気配信グループは男装女子を溺愛中!?~

「……フン、世話が焼ける」
 クロは大きな口を開けて、ステージに迫っていた巨大な念の塊をパクッ! と、一飲みにしてしまった。
 念のせいで黒く霞んでいた視界が、一気にクリアになる。
 重かった身体が、羽が生えたように軽くなった。

 ――ありがとう、クロ!!
 これでやっと、私もダンスに集中することができた。
 SEASONのみんなと呼吸を合わせて身体を動かし、飛び、跳ねる。

『♪この手を離さない 約束するよ』
 私は最後の一音に合わせて両手を広げ、SEASONのみんなと一緒に会心の決めポーズをとった。

『♪いま、最高の瞬間を 君と刻もう』

 一瞬の静寂の後。
 ショッピングモール全体が揺れるほどの、今日一番の拍手が降り注いだ。
 観客席では、ルネちゃんが感激した様子で泣きながら、「キリヤ」と書かれたうちわを振っている。
 息を弾ませながら隣を見ると、白銀くんが「お疲れ様」というように、優しい目で微笑んでくれた。