ゴースト・ガード~超人気配信グループは男装女子を溺愛中!?~

『♪君がくれた「おはよう」で 一日が光り出す』
 慧都先輩が一歩前に出て、澄んだ綺麗な声でソロパートを歌い始める。
 観客たちはウットリした顔でスマホを向けたり、うちわを振ったりしてる。

 ――このライブを、念なんかに邪魔させるわけにはいかない!

『♪こんな気持ち 知らなかった もう戻れない』
 次に歌い始めた春宮くんの声に合わせて、私は右腕を鋭く突き出した。

 ――ガツンッ!
 普通の人には見えていない黒い塊を、リズムに乗せてぶん殴る。

『♪目が合えば また逸らしてしまうけど』
 歌っている白銀くんの横に移動して、交互にキックを繰り出す。
 白銀くんの足を掴もうとする執着の念を、空中で鮮やかに蹴り砕いた。

 続いて、右、左!
 念が、念がまとわりついてくるせいで、身体が重いぃ!!
 それでも必死で身体を動かした。
 右足で念を蹴り、左肘で突いてターンを決める。

『♪今日はもう 逃げたりしないから』
 玲央先輩の歌声に合わせ、必死で邪気を祓っている私を、白銀くんがどこか不安そうな目で見た。
 人一倍霊感が強い彼は、なんとなく危険な気配を感じ取ってるみたい。