「大丈夫? 立切さん。あんまり気にしなくていいからね。立切さんはよく頑張ってくれてるもの。フリは三日もかからずに覚えてくれたし、ぼくからも見ても、ちゃんと動けてるよ。岩清水さんが完璧を求めすぎてるだけだから」
「光成、甘やかすのは止めろ。ゲスト出演とはいえ、オレらと一緒にステージに立つ以上、妥協は許さないから。もう一回。サビの頭から行くぞ」
「……はい」
いつもと違って、ニコリともしない玲央先輩を見て、春宮くんは自分のポジションに戻った。
再び曲が流れ始める。
壁一面の大きな鏡には、汗だくで髪を振り乱している私と、涼しい顔でステップを踏むSEASONが映っている。
「あげはちゃん。さっきのフリ、ワンテンポ遅れたよな? 自分でも気づいてる?」
玲央先輩は、ダンス練習になると『鬼』だ。
指先の角度一つ、ミリ単位のズレも許さない。
だからこそ、SEASONのダンスをみんなが絶賛するわけなんだけど……さすがに、三十分ずっと踊りっぱなしは、キツイ。
「はい、すみません。もう一回お願いします……!」
私はガクガクする膝を押さえつつ、必死で立ち上がった。
「ちょっと待って、玲央、スパルタすぎ。あげはちゃん、無理しないで~。一回休憩して、水分取ろう?」
慧都先輩が心配そうに言ったとき、柔らかなタオルが私の首にかけられた。
「光成、甘やかすのは止めろ。ゲスト出演とはいえ、オレらと一緒にステージに立つ以上、妥協は許さないから。もう一回。サビの頭から行くぞ」
「……はい」
いつもと違って、ニコリともしない玲央先輩を見て、春宮くんは自分のポジションに戻った。
再び曲が流れ始める。
壁一面の大きな鏡には、汗だくで髪を振り乱している私と、涼しい顔でステップを踏むSEASONが映っている。
「あげはちゃん。さっきのフリ、ワンテンポ遅れたよな? 自分でも気づいてる?」
玲央先輩は、ダンス練習になると『鬼』だ。
指先の角度一つ、ミリ単位のズレも許さない。
だからこそ、SEASONのダンスをみんなが絶賛するわけなんだけど……さすがに、三十分ずっと踊りっぱなしは、キツイ。
「はい、すみません。もう一回お願いします……!」
私はガクガクする膝を押さえつつ、必死で立ち上がった。
「ちょっと待って、玲央、スパルタすぎ。あげはちゃん、無理しないで~。一回休憩して、水分取ろう?」
慧都先輩が心配そうに言ったとき、柔らかなタオルが私の首にかけられた。


