ゴースト・ガード~超人気配信グループは男装女子を溺愛中!?~

「ちょっと! あげは! 動きが雑になってるわよ!」
 一週間後。
 今日もダンススタジオに、岩清水さんの鋭い怒声が響き渡っていた。
 ダンススタジオにいるのはSEASONの四人と私。
 そして、なぜかパイプ椅子に踏んぞり返り、メガホンを握っている岩清水さん。

「は、はいっ! すみません!」
「謝る暇があったら動く! 玲央先輩はね、そのステップのときに少しだけ顎を引いて、最高にクールな表情をするの。あんたがその隣でポカーンとしてたら、玲央先輩の美しいダンスが台無しでしょ!」
「岩清水さん、厳しいな〜。でも言ってることは的確だよ。あげはちゃん、今のところもう一回やってみようか」
 慧都先輩がスマホを操作して、流れ続けている音楽を戻した。

「立切さん。岩清水さんが言ってるのは、重心の移動のことだ」
 白銀くんが私の隣に来て、手本を見せてくれる。

「おれの手を見て。タン・タタン・タン、でこうなって、ここから一気に引く。……岩清水さん、これでいいか?」
「ええ、白銀くんは完璧。問題は、その横にいるロボットみたいな動きの女子よ!」
 ロ、ロボット……。
 私、これでも運動神経は良いほうだと思ってたんだけどなあ……。
 さすがにショックで肩を落とす私に、春宮くんが近づいてきた。