中学に上がってから、私は早起きして神社の掃除を手伝うようになった。
午前七時。
クロとおしゃべりしながら神社の境内で竹箒を動かしていると、砂利を踏む音が聞こえた。
――あれ、珍しいな。こんなに早い時間に参拝客?
反射的にそっちを向いて、私は息を呑んだ。
そこにいたのは、クラスメイトの岩清水さんだった。
ツインテールに結んだ赤いリボン、フリフリのミニスカート、ゴテゴテしたブーツ。
あの派手な女子は、絶対、岩清水さんだ。間違いない。
岩清水さんは唇をギュッと結び、怖いくらいの真剣な顔で、拝殿の前に仁王立ちしている。
「あれは、お前のクラスメイトだろう? 何かあったのか? 異様な気配だが……」
私の足元で、クロが困惑したように呟いた。
「さあ……岩清水さん、どうしたんだろう?」
岩清水さんは石像の後ろに隠れている私に気づいてないみたい。
ガランガランッ! と乱暴に鈴を鳴らし、お賽銭箱に百円玉を叩きつけた。
「神様、聞いて。あたしのお願い、絶対叶えて」
いつもの高いトーンとは違って、地獄の底から響くような声だった。
午前七時。
クロとおしゃべりしながら神社の境内で竹箒を動かしていると、砂利を踏む音が聞こえた。
――あれ、珍しいな。こんなに早い時間に参拝客?
反射的にそっちを向いて、私は息を呑んだ。
そこにいたのは、クラスメイトの岩清水さんだった。
ツインテールに結んだ赤いリボン、フリフリのミニスカート、ゴテゴテしたブーツ。
あの派手な女子は、絶対、岩清水さんだ。間違いない。
岩清水さんは唇をギュッと結び、怖いくらいの真剣な顔で、拝殿の前に仁王立ちしている。
「あれは、お前のクラスメイトだろう? 何かあったのか? 異様な気配だが……」
私の足元で、クロが困惑したように呟いた。
「さあ……岩清水さん、どうしたんだろう?」
岩清水さんは石像の後ろに隠れている私に気づいてないみたい。
ガランガランッ! と乱暴に鈴を鳴らし、お賽銭箱に百円玉を叩きつけた。
「神様、聞いて。あたしのお願い、絶対叶えて」
いつもの高いトーンとは違って、地獄の底から響くような声だった。



