ゴースト・ガード~超人気配信グループは男装女子を溺愛中!?~

「……キリヤ。立てないんだろ。車まで送るから、乗って」
 玲央先輩が私に背を向けて、中腰の姿勢になった。

「えっ。いえ、大丈夫です。立てますから」
「つべこべ言わない。頑張ってくれたご褒美ってことで、乗ってよ。お礼がしたいんだ」
「……そういうことでしたら……はい」
 私は恐る恐る、玲央先輩の肩に腕をかけ、その背中に乗った。

「じゃあ行こうか。和臣さんも配信が切れて心配してるだろうし、撤収だ」
 玲央先輩は私を背負って立ち上がり、歩き出した。
 和臣さんがいる、トンネルの出口へ向かって。
 玲央先輩が歩くたびに、その振動が私に伝わる。

 ふんわり鼻孔をくすぐるのは、玲央先輩がつけてる香水の香りだろうか。
 玲央先輩って、意外と背中が広いんだな。
 やっぱり男の人なんだな……なんて、当たり前のことを考えてしまって、ドキドキする。

「重くないですか?」
 心配になって、私は聞いた。

「んーん、全然」 
 玲央先輩は私を振り返って、二ッと笑った。

 ――ち、近いぃぃ!!
 玲央先輩の美しい顔が、ほんの数センチ先にある!!