「白銀くん。ちょっと失礼」
私は右手の中指と人差し指を立て、斜めに振り下ろした。
私の霊力に切り裂かれ、黒い靄が消滅する。
「どうしたんだ? 何かいた?」
「うーん。念になりかけの、思念の欠片……かな。身体に差し障るようなレベルのものじゃなかったから、心配しなくても大丈夫だよ。教室だと春宮くんばかり目立ってるけど、本当は白銀くんも春宮くんに負けず劣らずの人気者だから、その分、他人の念を集めやすいんだろうね」
「…………」
白銀くんは沈黙している。
無表情だからわかりにくいけど、不安なのかもしれない。
「大丈夫だよ。白銀くんのことは、私が守るから! こう見えても私、家族の中でお父さんに次いで霊力が強いんだから。任せといて!」
私は身体の横で両手を握ってみせた。
すると、白銀くんは目を瞬いて、それから小さく笑った。
「うん、お願い。……あのさ、立切さん。個人的な頼みごとをしてもいい?」
「何?」
「通学路の途中で、変な気配がするんだ。多分、何かいるんだと思う。もしおれの予想通りに悪霊だったら、祓ってもらうことってできる?」
「もちろん! 任せといて!」
私はビシッと親指を立ててみせた。
「ありがとう」
安心したらしく、白銀くんがまた笑った。
その笑顔を見て、彼のことを守りたいと強く思う。
……自信たっぷりに「任せて」なんて言っちゃったけど。
祓うときは念のため、クロについてきてもらおうっと。
私は右手の中指と人差し指を立て、斜めに振り下ろした。
私の霊力に切り裂かれ、黒い靄が消滅する。
「どうしたんだ? 何かいた?」
「うーん。念になりかけの、思念の欠片……かな。身体に差し障るようなレベルのものじゃなかったから、心配しなくても大丈夫だよ。教室だと春宮くんばかり目立ってるけど、本当は白銀くんも春宮くんに負けず劣らずの人気者だから、その分、他人の念を集めやすいんだろうね」
「…………」
白銀くんは沈黙している。
無表情だからわかりにくいけど、不安なのかもしれない。
「大丈夫だよ。白銀くんのことは、私が守るから! こう見えても私、家族の中でお父さんに次いで霊力が強いんだから。任せといて!」
私は身体の横で両手を握ってみせた。
すると、白銀くんは目を瞬いて、それから小さく笑った。
「うん、お願い。……あのさ、立切さん。個人的な頼みごとをしてもいい?」
「何?」
「通学路の途中で、変な気配がするんだ。多分、何かいるんだと思う。もしおれの予想通りに悪霊だったら、祓ってもらうことってできる?」
「もちろん! 任せといて!」
私はビシッと親指を立ててみせた。
「ありがとう」
安心したらしく、白銀くんがまた笑った。
その笑顔を見て、彼のことを守りたいと強く思う。
……自信たっぷりに「任せて」なんて言っちゃったけど。
祓うときは念のため、クロについてきてもらおうっと。



