「なんだか最近、肩が重いんだよね」
「えー、大丈夫? あ、もしかしてあたしたちファンの愛が肩にのしかかってるのかな?」
岩清水さんは自分の頬に人差し指を押し当てて、ぶりっ子みたいに首を傾げた。
「ぶりっ子するな!」って陰口を叩く人もいるけど、本人は全然気にしてないっぽい。
岩清水さんはめちゃくちゃ可愛くて男子にモテるから、誰かに悪口を言われても鼻で笑ってるの。
その最強メンタル、見習いたい。
「そうかも」
春宮くんは岩清水さんに合わせて笑ってるけど、その顔はちょっと辛そう。
「あげは、助けないのか? お前は春宮のファンだろう。いつもSEASONの配信を見てるじゃないか」
肩の上でクロが聞いてきた。
「助けたいけど……いま行ったら、岩清水さんたちファンに睨まれちゃいそう」
「ほう。困ってる春宮よりも自分優先か。さっき春宮はお前のことを心配してたのにな」
クロの視線は氷のように冷たい。
「うっ。いや、もちろん、春宮くんが一人になったタイミングを見計らって祓うつもりだよ?」
「じゃあ、そのタイミングとやらが来るまで春宮は憑かれたままか。あいつは人気者だから、なかなか一人にならないのにな。下手をすれば放課後まであのままか。お前の春宮に対する気持ちは、しょせんその程度なんだな」
「~~~っ。わ、わかったよ、行くよ! 神社の娘として、彼の隠れファンとして、放っておけないもんね!」
私は思い切って立ち上がり、春宮くんの横を通って、
――悪い念、飛んでけ!
すれ違いざま、右手の人差し指と中指を立て、一直線に空を切った。
パチンッ! と、私にしか聞こえない音がして、春宮くんの背中の気持ち悪い目玉の大群が、きれいさっぱり消え去った。
「えー、大丈夫? あ、もしかしてあたしたちファンの愛が肩にのしかかってるのかな?」
岩清水さんは自分の頬に人差し指を押し当てて、ぶりっ子みたいに首を傾げた。
「ぶりっ子するな!」って陰口を叩く人もいるけど、本人は全然気にしてないっぽい。
岩清水さんはめちゃくちゃ可愛くて男子にモテるから、誰かに悪口を言われても鼻で笑ってるの。
その最強メンタル、見習いたい。
「そうかも」
春宮くんは岩清水さんに合わせて笑ってるけど、その顔はちょっと辛そう。
「あげは、助けないのか? お前は春宮のファンだろう。いつもSEASONの配信を見てるじゃないか」
肩の上でクロが聞いてきた。
「助けたいけど……いま行ったら、岩清水さんたちファンに睨まれちゃいそう」
「ほう。困ってる春宮よりも自分優先か。さっき春宮はお前のことを心配してたのにな」
クロの視線は氷のように冷たい。
「うっ。いや、もちろん、春宮くんが一人になったタイミングを見計らって祓うつもりだよ?」
「じゃあ、そのタイミングとやらが来るまで春宮は憑かれたままか。あいつは人気者だから、なかなか一人にならないのにな。下手をすれば放課後まであのままか。お前の春宮に対する気持ちは、しょせんその程度なんだな」
「~~~っ。わ、わかったよ、行くよ! 神社の娘として、彼の隠れファンとして、放っておけないもんね!」
私は思い切って立ち上がり、春宮くんの横を通って、
――悪い念、飛んでけ!
すれ違いざま、右手の人差し指と中指を立て、一直線に空を切った。
パチンッ! と、私にしか聞こえない音がして、春宮くんの背中の気持ち悪い目玉の大群が、きれいさっぱり消え去った。



