「…志緒、」
ここ最近の鳥海はずっとこんな感じで、私の顔色をずっと伺っている。
あんたらしくないと笑ってやりたいけれど、私はそんな気にもなれず。
今も恐る恐るといった面持ちで、名前を呼んできた。
「ひとつ、行きたい場所があるんだ」
「…どこ?」
「このあと行こう」
俺は今日こうして付き合ってやったんだからと先回りされたなら、聞くしかなくなる。
けれどそうはせず、純粋に頼み込んできた。
「………え。場所、あってる?」
「あってる」
どうせ鳥海のことだ。
図書館とか、街の資料館とか。
そういうものだと思ってうなずいた私は、目の前のボックス型の建物を前に……思わず苦笑い。
「プリクラって…」
「…ぷりくら?」
「写真がシールになって出てくるの。女子高生とかカップルたちの大好物」
「…この機械がそうなのか。すごいな」
いや、すごいなって…。
まさかゲームセンターのプリクラコーナーに連れてこられるなんて、考えもしていなかったよこちらは。
これがあんたの行きたかった場所?



