「なら一緒にやろう。重いもの運んだりはさせないから」
「…いやだ。めんどい」
「ほら、そんなこと言うなって」
伸びてきた腕が、拒否を決め込む私の腕を無理にでも掴んでくる。
その瞬間。
フラッシュバックしたように、昨夜の不思議すぎた違和感だらけの夢を思い出させた。
「志緒?」
「……あんたの前世、兵隊さんだよ鳥海」
「………、」
「…黒糖飴持ってる、兵隊さん」
そういえばあの黒糖飴。
ジャージのポケットに入れたんだっけ。
さすがにあるわけないと思いながらも、意識的に突っ込んだポケット。
「っ!!!」
「おい、どうした?」
「……ちょっと……保健室、」
冷や汗が垂れて、くらっとあたまが揺れる。
フラフラと立ち上がった私は、グラウンドから校舎内へと戻った。
ありえない。
こんなこと、おかしい。
白い包み紙にくるまれた、黒糖飴。
それを今、ここで、また私は手にしているなんて。



