1945年、君を迎えに行く。










「────………ん…」



施設の部屋。

隣のベッドを見ると、同室の女の子がスヤスヤと寝ていた。


カーテン、ドア、壁、机。

………ちゃんと現実だ。


川も茂みも軍服も、何ひとつない。



「志緒ちゃん、今日お風呂当番だからね!あたしが帰ってくる前に小学生組が入り終えてないと怒るから!!あっ、そのあとちゃんとまた洗っておいてよ!」



朝ごはんを食べていると、中学2年生のマナツが口うるさく言ってくる。

………なんかこれ、昨日も言ってなかった?



「私は昨日やったよ。今日の当番はミヤ」


「ちょっと、明日なんだけどあたし」


「……え?」


「ほら!カレンダー見て!6月8日、風呂当番は志緒って書いてあるでしょっ」



6月8日は、昨日のはず。

洗おうとしたけどお風呂場が泥だらけでタクマを注意して、そのあと……。



「………うそ。じゃあやっぱ、昨日から夢だったんだ……」


「は?とりあえずあたしじゃないから!」



また繰り返す、6月8日。

今日見た夢の話をあいつに言うか言うまいか、迷う。