1945年、君を迎えに行く。





ずいぶん変なことを聞くんだなって、そんな顔さえ向けないで答えてくれるんだ…。


夢って都合がいい。
都合がいいのに、風も、温度も、匂いも、声も。

目の前に立つ兵士にさえ。


ぜんぶに触れられてしまう不気味さが、違和感。



「本当にそんな格好…してたんだ…」



現代の日本人にはない聡明さと逞しさ、気丈さがある。


こんなものを見せてくれた夢は、私に何を考えさせようとしているのか。


鳥海 隼人にもう少し優しくしろって、仲良くしろって、そんなメッセージだったりする?

だとするならこれは鳥海の呪いだ。



「俺は戻らなくてはいけない。また時間があったら話そう。…志緒も、気をつけて」



そこで返事の代わりに地面に落ちた、サイコロ。



「っ…!それは……やっぱりか…、」



彼が何かを言ったタイミングで、まばゆい光と秒針音に私は包まれる。


異空間、そして浮遊感。


やっとか……と、不思議な緊張がここに来てほぐれた。

ギリギリのところでサイコロを手にして、完全に消えるまで私は軍服姿の青年と見つめ合っていた。