1945年、君を迎えに行く。





少し危ない視点でも恐れられている日本という国は。


仲間意識、集団行動、一見すると穏やかな人種が、たちまち「誰かのため」になると自らの命をなげうってまでも兵器に変貌すると。

日本人はなんとも根っからの戦闘種族なことか。


───という、いつかに見た専門家の解説はあながち間違ってはいないと。



「この歴史を乗り越えた先に君が生まれた日本の未来はあり、そこで君は笑っている。だったら…、俺はその“道”になりたい」



その清々しさの裏に隠したものは必ずあるはずだ。

人間なのだから。

細胞だけではなく、個々の自我という感情と欲望で形成された人間なのだから。


ただ、私は。


ここまでの覚悟を見せられたならもう、言いたいことは思い浮かびもしなかった。




「守らせてくれ、志緒。…俺に、君を」




ひとつ、ゆっくりと頷いて。

彼はそんな私の微笑みと涙をやさしく器用に、丁寧にすくった───。