1945年、君を迎えに行く。





「鳥海は、自分の存在価値や存在意味というものに常に執着していた。…それは今も変わらずだ」


「…ちょっと違うと思う。執着っていうか、きっとそうしてないと自分を保てなかったんだよ」


「ああ…そういう捉え方もあるのか。やっぱり君は面白いな」



私に聞こえるか聞こえないか程度でほくそ笑んだマッサンは、外の空気を少し吸ってくると言って席を外した。

一定の心拍音と脈拍が心電図モニターに映し出されるなか、眠る髪にそっと手を伸ばそうとしたとき。



「………し、お、」


「っ…!はや…と…?」



わかる?
私のこと、見える…?

ふるりと揺れる視界と唇をどうにか堪えて、ナースコールを押そうとした私は動きを止めてしまった。


なんとなく隼人はそれを望んでいないような気がして。



「おれ……、ずっと、自分が…わからなかった…」



彼らの共通点は、聞いている側の危機感を煽ってくることだ。


時間がないと確定していながらも具体的な日時は不明。

いつ居なくなるか、いつ消えてしまうか分からない。


だから聞き逃さないように、見逃さないようにと、センサーのようなものを刺激してくる。