1945年、君を迎えに行く。





「じゃあ…なにかあったらすぐに呼んでね」


「…はい」


「鳥海くん、今日はひとりじゃないわ。嬉しいね」



眠る青年に切なく言って、看護師は病室を出ていく。


集中治療室で懸命に命を繋がれていた隼人は、その夜には静かな一人部屋へと移された。


つまりそれは、残された時間を穏やかに過ごすことを優先されたということ。

私が泊まっていくことを知って、私たちふたりの時間を作ってくれたということだ。



「そうして見ると、気持ちよく寝ているようにしか見えないんだがな」


「…そうだね。心電図も落ち着いてる」



そこで静かに入ってきたマッサン。

彼も今日は私と同じように泊まるらしく、手提げたビニール袋からコンビニ弁当を取り出しては黙々と食べ始めた。



「また取り付けられちゃったね、酸素マスク」



「苦しいから嫌いだ」とか言って、取れた瞬間はあんなに開放感を喜んでいたくせに。

じっと見つめれば見つめるほど、虚しいようなやるせないような、言い表せない気持ちになる。


20時、21時と、時計の針だけが進んでいった。