1945年、君を迎えに行く。





「鳥海が危ない状態なんだ」



私たちの影が落ちた非常階段前。

声だけじゃなく肌をすべる全てが冷たく感じた。



「なんで急に…?だって昨日は落ち着いてたし、いつもどおり普通に話したし…、来週には学校にも行けそうだって言ってたのに……」



お見舞いは毎日行っている。

好物のシフォンケーキをテイクアウトで頼んで、病室で一緒に食べることが日課だ。


無事にこの世界に戻ってこられて真っ先に会いに行ったとき、ホッとしたように待っていてくれた隼人。


もちろん18歳の高校生の姿で。



「もしかしてこれも……歪みの調整…?」


「…わからない。そうとも言えるし、運命だとも言える」



らしくない答えに、私は混乱が深まるばかりだった。


昨日も元気だったよ。

呼吸も落ち着いていて、この点滴が終われば退院できると嬉しそうにしていた。


テイクアウトじゃなく、マスターに会いたいから退院祝いに一緒に喫茶店に行くことも約束したんだ。