レオなりに私を気遣ってくれているんだ。
レオは母親から虐待を受けた末、児童相談所からの引き渡しであすなろ園に来た。
最初の頃より笑顔も増えたし、子供っぽく伸び伸びと生きている。
いつぞやかに過去で誰かさんに貰ったことを再び思い出して、私はレオの頭を撫でてから受け取った。
「マジかよー。だれもそんなの言ってねーじゃん!」
「ええっ、用意してないわよ…。もー、いつも遅くなるときは要らないって言うじゃないの!」
「いるいる。めっちゃ腹減ってんだけど!」
今日も私じゃないほうの高校生の帰宅は21時を過ぎていた。
なかなか進まない夕食をなんとか食べきろうと思っていた私は、ちょうどいいと思ってそいつを呼ぶ。
「俊太郎(しゅんたろう)、私の食べていいよ」
「…食いかけ?」
「そんな箸つけてないってば。てか、キョーダイみたいなもんなんだから今さら気にすることないでしょ」
「じゃーもらうわ。さんきゅ」
他校に通う俊太郎は高校2年生になってから帰りがいっそう遅くなった。
前もこっそり彼女を連れてきていたりしたし、噂ではデート代を稼ぐためにバイトをしているとか何とかで。
私よりも高校生をしている男。



