1945年、君を迎えに行く。





「つまり俺たちは花鳥風月隊だな!」


「長くないか」


「長いほうが格好いいだろ!」


「ふふっ。ウチもそういうの好きっちゃです」


「ほらほらやえ子ちゃんもそう言ってるじゃねえか!なっ、シオちゃん!」


「……うん」



違和感というより、危機感を通り越した何かを感じてしまう。

外に一歩でも出てしまえばそこは戦場だというのに、兵舎内だけは明るく取り持とうとしている彼ら。


私も休んではいられない。

せっかくこの時代に来たんだから、やるべきことをやらなければ。


そう思って立ち上がろうとしたときだった。



「ヤエちゃ〜ん、お水たっぷり汲んで来たじゃーー!」



バケツ片手に笑顔で走り寄ってくるハルミちゃん。

三つ編みを揺らして、前髪を留めたピンからほどけた髪の毛が風に動く。



「ハルミ、あいがとね!」


「シオちゃんは元気になったとー?」


「うん。ハルミちゃんのおかげで元気になったよ」


「そりゃよかったじゃ!ウチが汲んだ水は世界一じゃでっ!お茶ば注げんくても、ぜったい嫁ん貰い手はおるもんねーー?」