「つまり俺たちは花鳥風月隊だな!」
「長くないか」
「長いほうが格好いいだろ!」
「ふふっ。ウチもそういうの好きっちゃです」
「ほらほらやえ子ちゃんもそう言ってるじゃねえか!なっ、シオちゃん!」
「……うん」
違和感というより、危機感を通り越した何かを感じてしまう。
外に一歩でも出てしまえばそこは戦場だというのに、兵舎内だけは明るく取り持とうとしている彼ら。
私も休んではいられない。
せっかくこの時代に来たんだから、やるべきことをやらなければ。
そう思って立ち上がろうとしたときだった。
「ヤエちゃ〜ん、お水たっぷり汲んで来たじゃーー!」
バケツ片手に笑顔で走り寄ってくるハルミちゃん。
三つ編みを揺らして、前髪を留めたピンからほどけた髪の毛が風に動く。
「ハルミ、あいがとね!」
「シオちゃんは元気になったとー?」
「うん。ハルミちゃんのおかげで元気になったよ」
「そりゃよかったじゃ!ウチが汲んだ水は世界一じゃでっ!お茶ば注げんくても、ぜったい嫁ん貰い手はおるもんねーー?」



