美人秘書はCEOのお気に入り

ローランドはナッテイの夫ハリーのした事を細かく説明してくれた。

最小限の被害に抑えられてよかったがナッテイ家はこれからが大変だ。

「ナッテイはハリーと離婚することになるんですか?」

「それは僕には決められない。ナッテイが結論を出す事だから…ハリーを告発するのか損害賠償を求めるのかナッテイの気持ちを尊重してやりたいけれど、ビィステイモアグループとしてはきちんと告発して損害賠償もさせるべきだとは思う。家族の事だからと無かったことには出来ない。それだけ大ごとなんだ。ハリーを告発しないで相手の会社だけ告発すると言うのは無理な話だしね。その辺はナッテイもわかっていると思う。機密情報を流させた方も罪にはなるしね。それで株を譲渡するように働きかけているわけだから」

「そうですよね。相手の会社を訴えるにしてもハリーの証言が要りますよね。その経緯も必要でしょうし、お母様は今ナッテイの所に?ナナやベラの事も心配です」

「法務のチームには、相手の会社は徹底的に潰せと言ってあるし、ハリーを切れないならナッテイはビィステイモア家との縁は切ってもらうとも言ってある」

サラは息をのんだが、ローランドにしても自分の姉の夫の不始末なのだ。

ビィステイモアグループの総帥としては大目に見ることはできないだろう。

家族だからこそ厳しくなるという事だろう。裏からは助けても対外的にはルールに則った処分になるだろう。

それから1週間後サラは、ローランドの隣に立つ覚悟を決めて、ワシントン湖のレイクフロントのローランドの邸宅に引越してきた。

荷物は本当に少なかった。自分の身の回りの品々と洋服と使い慣れたキッチングッズに調味料などだ。

洋服もそんなに多くはないので段ボール20箱くらいに収まった。

この家で使わせてもらっていたサラの部屋はそのまま私室として使えばいいと言われているし、そこには広いクローゼットもついている。

もちろんシャワールームやトイレも付属している。

ジャグシー付のゆったり大きなバスは主寝室にある。そこからは湖も見えるのだ。

サラの部屋にはベッドもあるが、ローランドはこれからは主寝室で二人で眠るのだと言った。

主寝室のベッドはキングサイズで3人でも寝られるほど大きい。

サンフランシスコから連れ帰られた日から2度ほどここでローランドに抱きしめられて眠った。