美人秘書はCEOのお気に入り

ローランドは行き先をシアトルからサンフランシスコに変えてサラを捕まえに行く事にした。

そのすぐ後にケンドーからローランドとアンナの婚約の噂がこの2日間であっという間に全米に広がっていると言ってきたので、ケンドーに相手の頭取と連絡を取って婚約はなかったというように話をつけるように言った。

どうも相手の方が噂を広めているようだ。

これ以上大きくなると自分の孫娘の傷になると脅せとローランドが言うと、ケンドーはローランドがいつまでもサラに何も言えずにうじうじしているからだと言って笑っていた。

畜生それは重々承知している。だが、もう遠慮はしていられない。

サラ待っていろよ。と内心で思うローランドだった。


一方サラは2日前にローモアカンパニーに辞表を出してきて、この2日間は空気の抜けた風船のような気分を味わっていた。

もうどこにも飛んで行けず、動く気にもなれずグダグダと情けない時間を過ごしているのだ。

ロスの由美には電話で話して、ローモアカンパニーを辞めてきた事を伝えた。

由美になぜと聞かれて理由が言えないサラに婚約者の事?と聞いてきた。

もう話は広まっているのだとサラは何も言えずにいたが、由美は“ローランドときちんと話をしなさいね”と言うだけで、電話ではよくわからないからロスに来るように言うと電話を切った。

ほんの5日ほど前にロスに行ったのだが、由美には何も言えずに2泊だけしてシアトルに帰ってきたのだ。

由美の家にいる間何もせずにぼーっとしているサラを、お得意様のお家のパーテイ料理のオーダーが入っていたらしくサラは手伝いに駆り出された。

体を動かしている時はローランドの事も忘れていられて、サラはきびきびと立ち働いた。

由美にとても助かったと言われて沢山のお小遣いをもらった。

そんなに要らないと言うサラに、買い物でも行ってらっしゃいと言って追い払われたのだ。