美人秘書はCEOのお気に入り

サラとローランドは由美の考案してくれた3種類のラーメンを試食したが、どれもすごく上品でおいしかった。

ラーメンは最高においしかったが、フェリーで食べるにはちょっと高級すぎるくらいの味なのだ。

“だってどこもまねできない味って言ったんじゃないの“と言って口をとがらせて由美は文句を言った。

確かにそうだがこんな繊細な味をそこいらのシェフが作り出せるとは思えない。

そこでシアトルで汁だけを作る場所を用意して汁を船に積み込み、船内では麺をゆでて汁を温め盛り付けるだけをやるという事にすればいいのではという事になった。

ラーメンのチェーン店はだいたいこのような形を取っているそうだ。

醤油と味噌ラーメンは元のだしが一緒だけれど、とんこつはだしの材料も高いし手間もかかる。

だから価格も醤油と味噌の1.5倍程する。

その為豚骨は外すか、数量を抑えて用意するかどちらかにすると言う事になった。

それを決定するのに次の日ミケル、マック、ロンがロスに呼ばれた。

3人ともラーメンを試食して大絶賛だったが、豚骨をどうするかという話になると、3人とも豚骨が一番おいしいのにこれを外すのは納得できないと言った。

実はローランドもその意見だったのだが、ローモアカンパニーのトップスリーに判断させたかったのだ。

彼らは2つに絞るなら醤油ラーメンか味噌ラーメンのどちらかを外すべきだと言った。

由美は醤油と味噌は出汁に混ぜるものが違うだけでこれは二つをセットで考えればいいのでこれをどちらかにする必要はないと説明してくれた。

ベースの出汁に味を付けた醤油を混ぜるか味噌を混ぜるかの違いなのだ。

だからベースの出汁は一つでいいのだ。

豚骨は全く出汁の作り方から違うので外すなら豚骨なのだ。

ようは豚骨を外すか外さないかだ。価格もかなり違ってくるのでその辺も考えて決めるべきだ。

その結果3種類のメニューに決まった。豚骨は価格が高くなるけれどこれは絶対に人気になると男ども4人は譲らなかった。

そして次の問題は由美のレシピ通りにラーメンの汁を作れるかどうかと言う事だ。

シアトルのピアの近くに汁を作る場所を確保した。

由美は何度か今度はシアトルに足を運び汁を完成させるために味の調整を繰り返して協力してくれた。

ローランドは開発費とは別に船内のラーメンの売り上げの1割を由美とリカルドの店に分配すると言っている。

その代わりに時々味が違ってきていないかの確認もしてほしいと由美に要求していた。

そして二人の店“オッテイモ・ピアット”監修のラーメンという事も店内や船のパンフレットやホームページなどにも表示した。